70代男性のED対策とは?年齢に負けない健康な性生活を目指す方法

ED(勃起不全、勃起障害)

監修者・竹村 直浩

会計事務所での経験を基にキャリアを開始。
約30年間にわたり、データベースマーケティング、金融、起業、BPO業務、新規事業立案に従事。
資金調達や財務管理にも精通し、現在は自ら代表を務める会社を経営しながら、経営管理や新規事業立案の業務委託も請け負う。

70代に入ると、多くの男性がED(勃起不全)に直面します。加齢による自然な変化と思われがちですが、適切なケアと対応で改善できるケースも多数あります。本記事では、70代男性に向けてEDの原因、生活習慣の見直し方、医療の活用法まで具体的に解説。前向きに性生活を見直すきっかけをお届けします。

EDとは何か?70代男性が知っておくべき基礎知識

ED(勃起不全)は、陰茎が十分に勃起しない、または勃起が継続しない状態のことを指します。性行為において満足な勃起が得られないことは、70代の男性にとっても深刻な悩みです。厚生労働省の統計や泌尿器学会の報告によれば、70代ではEDを自覚している男性が50%を超えるとも言われています。

70代では加齢による身体の衰えが目立ち始めますが、それがそのままEDの原因とは限りません。むしろ、高血圧や糖尿病、心疾患などの生活習慣病が間接的に影響を与える場合が多く、これらの疾患が血管や神経にダメージを与えることで、勃起の維持が困難になるのです。

また、性に対する考え方の変化や、パートナーとの関係性の希薄化も、性機能の低下に拍車をかけます。これまで仕事や家庭に追われてきた男性にとって、「性」は後回しにされがちですが、70代からの人生においては、自己肯定感や幸福感を保つためにも性生活の見直しは大切です。


70代男性に見られるEDの主な原因

EDの原因は大きく分類すると「身体的要因」「精神的要因」「生活習慣」の3つに分けられます。70代では身体的な変化が顕著になり、それに伴って血管機能の低下や神経伝達の遅延が起こります。こうした変化は、日々の健康管理によってある程度予防することが可能です。

以下に、EDと関係の深い身体的・精神的要因を一覧にまとめました。

要因の種類具体的な原因特徴
身体的動脈硬化、糖尿病、高血圧、腎疾患血流の障害、神経の機能低下が主な影響
精神的ストレス、うつ、不安感性的自信の喪失と連動しやすい
生活習慣喫煙、飲酒、肥満、運動不足血管・ホルモンバランスに悪影響

また、加齢により男性ホルモン(テストステロン)の分泌量が減少することで、性欲や勃起力が自然に低下します。これは自然な生理現象ではありますが、放置することがQOL(生活の質)を下げる要因にもなり得ます。


自宅でできる70代男性のED改善法

EDの改善には、まず生活習慣の見直しから始めることが基本です。医薬品に頼る前に、身体の基礎を整えることで、長期的な健康と性機能の維持が期待できます。

例えば、食生活においては以下のような改善が有効です。

目的推奨される食材期待できる効果
血流の改善サバ、イワシ、アーモンド動脈硬化予防、血管の柔軟性保持
精力アップマカ、ニンニク、山芋テストステロンの維持、性欲増進
抗酸化作用の強化トマト、ブルーベリー、緑茶血管や神経の老化を防ぐ

また、軽度の運動を日常に取り入れることも効果的です。特に有酸素運動や、骨盤底筋を鍛える運動(ケーゲル体操)は、血流を改善し、勃起の維持に貢献します。

睡眠の質も重要です。テストステロンは深い眠りの間に分泌されるため、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪いとホルモンの分泌に悪影響が出ます。可能であれば、毎晩7時間以上の安定した睡眠を確保しましょう。


医療機関でのED治療選択肢

生活習慣の改善だけでは不十分な場合、医療の力を借りることが適切です。現在のED治療は進化しており、70代の男性でも安全に使用できる治療法が多数存在します。

治療方法ごとの違いを以下にまとめました。

治療法メリットデメリット・注意点
PDE5阻害薬即効性があり使用が簡単心臓疾患や硝酸薬使用者には禁忌
ホルモン補充療法性欲・活力の回復が期待できる前立腺がんの既往歴がある場合注意
カウンセリング心因性EDに効果的継続が必要、効果の実感まで時間がかかる

医師と相談しながら、自身に合った治療法を見極めることが大切です。また、治療の目的は勃起の回復だけでなく、総合的な健康増進にもつながります。


パートナーとのコミュニケーションがED改善の鍵

性生活は一人で完結するものではありません。パートナーの理解と協力は、ED改善にとって非常に重要です。恥ずかしさや戸惑いから会話を避けてしまうこともありますが、正直に現状を共有することで、関係性に信頼が生まれます。

EDに悩む多くの男性が「パートナーに申し訳ない」と感じている一方で、パートナー側は「何も言ってくれないのが不安」と感じているケースが多くあります。互いに誤解を避けるためにも、率直な対話が求められます。

また、性行為だけを目的とせず、手をつなぐ、寄り添うなどのスキンシップも重要です。これにより、安心感と絆が強まり、結果的に性的機能の回復にもつながる場合があります。


サプリメントや市販薬に頼るべきか?

市販薬や健康補助食品も選択肢のひとつではありますが、注意が必要です。以下のような製品が多く販売されています。

サプリ成分名一般的な効果注意点
アルギニン血流促進、精子の質向上高用量での摂取は血圧に影響を与える場合あり
クラチャイダムホルモン分泌の促進一部アレルギー報告がある
トンカットアリ性欲向上、精力増進成分量が製品によりまちまちで効果が不安定

医師の監修なしで使用することは避け、必ず安全性を確認した上で摂取してください。また、インターネットで安価に販売されている海外製品の中には、医薬品成分が無断で混入しているケースも報告されています。健康被害のリスクを避けるためにも、信頼できる製品選びと医師への相談が必須です。


まとめ

性の問題は非常に個人的で繊細なものです。しかし、70代を迎えたからといって、性を諦める必要はありません。むしろ、心と体の健康のバロメーターとして見直すべき時期です。EDは決して「老いの証」ではなく、「これからの人生をよりよくするヒント」ととらえるべきです。

性生活の質を向上させることは、日々の生活の質にもつながります。自身を大切にし、パートナーとの関係性も見つめ直しながら、前向きに取り組むことが何より大切です。

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